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第12回産業日本語研究会・シンポジウム開催のご案内

開催の趣旨について

令和2年12月

サイバースペースにおける産業日本語
 ~新しい生活様式でのコミュニケーションに向けて~

 産業日本語研究会では、産業・科学技術情報の発信力強化や知的生産性の向上を通じて、わが国産業界全体の国際競争力強化に資するような、人間が理解しやすく機械が処理しやすい日本語(「産業日本語」)のあり方を研究しています。この「産業日本語」の研究は、明瞭な日本語文の作成、高品質な翻訳文の作成コスト低減などにつながるものです。

 新型コロナウイルス感染症の影響により、テレワークを始めとするリモート化やデジタル化の流れが一気に加速し、新しい生活様式の時代が到来しました。面と向かっての会話が難しい状況では、相手に情報を伝達するためのドキュメントや、そのドキュメントにおける内容伝達の正確性はより重要となっています。

 また、オンライン通信等のサイバースペースでのコミュニケーションにおいては、これまでの日本語コミュニケーションにとらわれない、新しいコミュケーション手法が必要となるのかもしれません。反対に、新しいオンライン・コミュニケーション手法が、従来の日本語に影響を与える可能性も考えられます。

 このような背景のもと、今回のシンポジウムでは、サイバースペースにおける産業日本語の在り方、そして、新しい時代の中で形を変えていく日本語に関する最新の知見やトピックス等を広くご紹介いただきます。本シンポジウムが、産業日本語の更なる普及につながり、我が国産業に大いに貢献できる機会になることを期待しております。

 産業界、学術界などからの、多くの皆さまのシンポジウムへのご参加をお待ちしております。

 


■主催:

高度言語情報融合フォーラム(ALAGIN)、一般財団法人日本特許情報機構(Japio)

■後援(予定):

総務省、文部科学省、経済産業省、特許庁、
大学共同利用機関法人人間文化研究機構国立国語研究所、
国立研究開発法人情報通信研究機構、独立行政法人工業所有権情報・研修館、
一般社団法人情報処理学会、一般社団法人人工知能学会、一般社団法人言語処理学会、
一般社団法人日本経済団体連合会、一般社団法人日本知的財産協会、
一般社団法人アジア太平洋機械翻訳協会、一般社団法人大学技術移転協議会、
フジサンケイビジネスアイ

■日時:

2021年3月5日(金) 13:00-18:00

■開催方法:

オンライン配信(zoomのウェビナー機能を使用予定です)

■テーマ:

サイバースペースにおける産業日本語
~新しい生活様式でのコミュニケーションに向けて~

■参加費:

無料(事前登録制)

■事前申込先

お申込みはこちら

 


<< プログラム >>

【オープニング】

13:00 - 13:10

 

 

(1)開会挨拶

  井佐原 均 産業日本語研究会 世話人会 代表/
    豊橋技術科学大学 IT活用教育センター・特任教授

 

【第一部】

13:10 - 15:30

 

(2)招待講演

13:10 - 14:10

『感性コミュニケーション~心の対話の始め方』

  黒川 伊保子 感性リサーチ代表取締役社長

 新対話には、二種類あります。
「思い」で始めて「共感」で受ける‶心の対話〟と、
「問題提起」で始めて「指摘」で受ける‶事実の対話〟と。
脳は、とっさに、いずれかの対話システムを採択します。
実は対話方式がすれ違うと、悲惨なことに。共感を求めて、思いを語った人に、問題提起だと勘違いして、「きみは、ここがいけなかったね」なんて指摘したりして…。
また、デジタル・コミュニケーションは、その感性構造上、事実の対話に偏りがち。
意識して、心の対話を紡がないと、心が通わない事態に陥ってしまいます。
本講演では、脳に内在する二種類の対話システムを知り、「心の対話」を意図的にうまく使う方法をマスターしていただきます。

(3)招待講演

14:10 - 14:50

『デジタル・テクノロジー進化時代を生きる子供の言語能力』

  バトラー後藤裕子 ペンシルバニア大学教育学大学院言語教育部 教授

 デジタル・テクノロジーが目まぐるしい進化を遂げる中で、子どもたちに必要な言語能力も変化している。デジタル・テクノロジーにより、コミュニケーションや学習のための媒体が変化しただけでなく、目標とするコミュニケーションや言語自体が変わってきている。こうした中で、生まれた時から、デジタル・テクノロジーに囲まれて生活してきた日本のデジタル世代(小中高校生および大学生)は、時代のニーズにあった言語能力を身に着けているのだろうか。本発表では、デジタル・テクノロジー進化時代に必要な言語能力は何かを考え、そうした能力を身に着けるために、教育ではどのようなことをしていくべきなのかの提言を行いたい。

(4)特別講演

14:50 - 15:30

『わかりやすい日本語を考える―国語辞典のわかりやすさとは何か―』

  サンキュータツオ 学者芸人・漫才師・コラムニスト

 新しい言葉を入れることが国語辞典の使命ではありません。現在使われている日本語を、わかりやすく説明してくれているのが国語辞典という書物です。しかし「わかりやすさ」の考え方は、作っている側にとっても使っている側にとっても多様です。類語と比較した説明を「わかりやすい」とするのか、平易な言葉で説明するのが「わかりやすい」のか、用例を豊富に扱っているのが「わかりやすい」なのか。辞典の「わかりやすさ」について考えます。
 
 
(休憩)15:30-15:40

 

【第二部】

15:40 - 16:20

 

(5)ポスターセッション(オンライン)(予定)

ポスターやビデオなどの説明資料は事前に掲示されます。
ポスター毎の部屋でのチャットによる討論・質疑を行います。

 

1. 産業日本語研究会・ライティング分科会活動        
2. 産業日本語研究会・文書作成支援分科会活動        
3. 産業日本語研究会・特許文書分科会活動       
4. 特許ライティングマニュアル 紹介          
5. システム開発文書品質研究会(ASDoQ)の活動紹介    
6. 文章読解・作成能力検定(「文章検」)
7. 翻訳バンクでニューラル機械翻訳を多分野化する    
8. Japio世界特許情報全文検索サービス 紹介    

 

 

【第三部】

16:20 - 17:50

 

(6)パネルディスカッション

『サイバースペースにおける産業日本語
~新しい生活様式でのコミュニケーションに向けて~』

 

16:20 - 16:25

(6−1)『パネル趣旨とパネリスト紹介』 

  モデレータ  
  井佐原 均 産業日本語研究会世話人会代表 
16:25 - 16:40

(6−2)パネリスト講演1

『オンライン時代の感情コミュニケーション』

  有本 泰子 千葉工業大学 情報科学部 准教授

 ゲームプラットフォームを利用したオンライン環境下で、実在するアーティストがコンサートを行うなど、現実世界でのコミュニケーションと仮想現実世界でのコミュニケーションの融合が始まっている。オンライン環境下の感情理解は、コミュニケーションモダリティの遮断により、対面場面での感情理解に比べてその精度が下がると考えられているが、実際にはどのように感情が理解されているかは不明である。本講演では、オンライン場面と対面場面における感情理解について調査した結果を説明するとともに、オンライン環境下における仮想現実世界とのインタラクションの可能性について議論する。

16:40 - 16:55

(6−3)パネリスト講演2

『コロナ禍の手話話者におきたこと』

  市田 泰弘 国立障害者リハビリテーションセンター学院
手話通訳学科主任教官

 インターネットの普及とともに、社会は聴覚偏重から視覚重視へと大きくシフトしてきた。かつて情報から取り残されていたろう者=手話話者は、「視覚の人々」として時代の先端を進むようになった。90年代終盤の携帯電話普及の初期に、誰よりも早くショートメールを活用し始めたのはろう者だった。東日本大震災の時には、若いろう者たちが、まだ一般に広く普及する前のYouTubeを活用して情報を発信し続けた。そして今回のコロナ禍でも、Zoom等の個人的な活用において、ろう者は聴者の先を行っている。コロナ禍でろう者=手話話者に起こったことを報告する。

 

16:55 - 17:10

(6−4)パネリスト講演3

『コミュニケーション形態の変容と人工知能技術』

  辻井 潤一 産業技術総合研究所人工知能研究センター
研究センター長

 過去20年間に起こってきたデジタル革命は、電子メールから各種のSNS、Blogや個人によるビデオ発信まで、コミュニケーションの形態を大きく変化させた。また、一方で、購買サイトや各種の予約サイトにより、個人の行動のデータ化も進展した。いま、コロナ禍による社会変革によって、この2つの変革が融合し、さらに大きな変革をもたらしつつある。会議や人の出会いがサイバー化することで、コミュニケーションの大きな部分がサイバー空間に移動した。コミュニケーションという人間の活動の大きな部分が物理空間からサイバー空間へと移動し、そのデータ化が飛躍的に進んでいる。ここでは、人工知能や情報技術がこの変革に果たす役割について考える。

 

17:10 - 17:50

(6−5)討論

パネリスト間の討論に加えて、参加者からの質問をチャットで受け付ける予定です。

 

【クロージング】

17:50 - 18:00

 

(7)閉会挨拶

  小林  明 日本特許情報機構 専務理事

■シンポジウム全般のお問い合わせ先

高度言語融合フォーラム(ALAGIN)内
産業日本語研究会シンポジウム事務局 担当 松高
TEL 03-3351-8166

■事前申込締切 3月1日(月)

ご参加希望の方は、以下の「事前申し込み」をお早めに行ってください。定員(250名)になり次第、申込を締め切らせていただきます。
申込手続等についてご不明な点がございましたら、上記までにご連絡いただければ幸いです。

■事前申込先

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